Hikari Creation

農家さんの想いを“選ばれる形”に変える、Hikari Creationのデザイン

デザイン業

 どれだけ手間をかけて育てた農作物でも、その魅力が伝わらなければ、売り場で埋もれてしまうことがあります。
 Hikari Creationのricoさんは、そんな農家さんの想いや商品の価値を、ロゴやパッケージ、Webなどのデザインを通して“伝わる形”に整えるデザイナーです。

 「食べたらわかるのに、その前に手に取ってもらえない」
 そんな商品の魅力を消費者に届け、選ばれるきっかけをつくること。そこに、ricoさんは今、深く向き合っています。

悩みや壁を越えた先に見えた、デザインの力

 ricoさんは、デザインの仕事を始めて6年目。駆け出しの頃は、納品したら関係が終わってしまうことも多く、思うようにいかない時期もありました。それでも経験を重ね、少しずつ信頼を積み上げていきます。しかし、コロナ禍をきっかけに仕事の環境は大きく変わり、妊娠・出産を経て一度離れたあとに戻ってきた時には、以前のやり方が通用しなくなっていました。

 そんな時、今の原点につながる出来事として思い出されるのが、農業を営んでいたお祖母さまとの経験です。
 お祖母さまが元気をなくしていた時期、「商品を売るためのパッケージをつくってほしい」と頼まれたことがありました。当時は経験もほとんどなく、手探りで形にしたものでしたが、お祖母さまはとても喜び、実際に商品を手に取ってくれる人も現れたそうです。感謝の手紙が届き、お祖母さまが少しずつ元気を取り戻していく姿は、ricoさんの心に深く残りました。

 この経験を通して、ricoさんは、デザインには商品の魅力を伝え、人の心を動かす力があることを実感しました。今の仕事につながる原点は、そこにあります。

“知られないまま終わる”のは、もったいない

 ricoさんが改めて農家さんの仕事へ意識を向けるようになったのは、コロナ禍の後に出会ったいちご農家さんからの依頼がきっかけでした。そこから紹介が広がり、各地の農家さんとのつながりが生まれていきます。

 その中で感じたのは、「こんなにおいしいのに、なぜ私は知らなかったのだろう、なぜ周りにも知られていないのだろう」ということでした。
近くに並んでいる商品でさえ、その魅力が伝わっていなければ、比較の候補にも入らない。けれど、シール1枚でもおすすめポイントが見えるだけで、商品の印象は変わります。ricoさんは、デザインには“見つけてもらえる商品”に変える力があると考えるようになりました。

 さらに、子どもが生まれたことで食への価値観も大きく変わりました。
 農家さんを支えることが、子どもたちの未来や暮らしの豊かさにつながるのなら、この仕事には大きな意味がある。そんな思いが、農家さんをメインに支えたいという今の方向性につながっています。

選ばれるデザイン

 農家さんは、栽培技術やこだわりをたくさん持っています。けれど、それをそのまま伝えても、消費者に響くとは限りません。「食べたらわかる」と思っていても、その一回目のハードルは高いからです。だからこそ、誰に届けたいのか、どう伝えれば魅力が届くのかを整理し、見える形に変えていく必要があります。

 ricoさんは、デザインを「目的への最短距離を、目に見えるもので叶えるもの」と捉えています。
そのため、ヒアリングだけでなく、できる限り現場に足を運び、農園の空気や商品づくりの背景を自分の目で確かめることも大切にしているそうです。

 実際に、ロゴやパッケージ、ブランド全体の見せ方を整えたことで、来店や購入につながったという声も届いています。地元向けに買われていた商品が、贈答品として選ばれるようになり、単価や売れ方に変化が生まれたケースもあったそうです。

“デザインの窓口”でありたい

 農家さんは、つくる人であると同時に経営者でもあります。栽培だけでなく、出荷や販売、数字の管理まで担う毎日は忙しく、伝え方を考える時間は後回しになりがちです。

 だからこそ、ricoさんは、ロゴだけでなく名刺やチラシ、パッケージ、Web、SNSまで相談できる“デザインの窓口”でありたいと考えています。窓口が一つで済むことは、忙しい農家さんにとって大きな助けになります。

 目指しているのは、ただ納品して終わることではなく、その先の事業まで見ながら伴走すること。
農家さんの夢が少しでも長く続き、おいしいものや素敵なものに出会える人が増えていく。その一助になれたらという思いを胸に、ricoさんは今日も、農家さんの価値を“選ばれる形”へと変えるデザインに向き合っています。

Hikari Creation
公式ホームページ:https://hikaricreation.online