株式会社百十四銀行

高松東高校と百十四銀行が「地域の価値向上」をテーマに意見交換

高校生の声が、地域の未来を動かす

 令和8年5月18日、高松市の百十四銀行本店16階展望会議室で、高松東高校の生徒14名と百十四銀行の行員による意見交換会が開かれました。
 テーマは「地域の価値を向上させるために」。
 探究授業に取り組む高校生たちが、自分たちの暮らす地域を見つめ、日常の中で感じている課題や違和感をもとに考えたアイデアを、地元を代表する金融機関である百十四銀行の行員に向けて発表しました。
 会場となったのは、高松市街を一望できる展望会議室。地域の未来を考える場にふさわしい景色の中で、高校生と銀行員が立場を越えて意見を交わす時間となりました。

銀行の仕事は、地域を支える仕事でもある

 意見交換会の冒頭では、百十四銀行の行員から銀行業務についての説明が行われました。
 預金・融資・為替といった銀行の基本的な役割に加え、企業へのコンサルティング、資産運用、観光支援、金融教育など、銀行の仕事が地域社会のさまざまな場面とつながっていることが紹介されました。
 中でも生徒たちが熱心に耳を傾けていたのは、百十四銀行が2028年に創業150周年を迎えるという話です。長い年月の中で築いてきた地域とのつながり、そして香川県内外に広がるネットワークは、同銀行にとって大きな強みです。
 銀行は、お金を預かり、貸し出すだけの存在ではありません。地域の企業や人をつなぎ、挑戦を支え、まちの未来を一緒に考える役割も担っています。
 高校生にとって、普段は少し遠い存在に感じられる銀行。その仕事の広がりを知ることで、「地域を支える」ということの意味を、より具体的に感じる時間となりました。

高校生の視点から生まれた、4つの地域課題への提案

 意見交換は、4つの班に分かれて行われました。
 ある班は、外来生物であるブルーギルやブラックバスの問題に注目しました。単に駆除するだけではなく、食材や農業用肥料として活用することで、環境問題を地域資源へと転換できないかという提案です。
 別の班は、自転車の「青色切符制度」を同世代に広めるためのポスター制作を考えました。高校生自身が自転車を日常的に利用する立場だからこそ、交通ルールを自分ごととして伝える工夫が必要だと考えたのです。
 また、芸術系大学の誘致など、都市計画の視点から地域課題に向き合った班もありました。渋滞や若者の県外流出といった問題に対し、まちの魅力づくりや学びの場の充実という切り口から提案を行いました。
 さらに、香川の魅力を県外に発信するシティプロモーションを考えた班もありました。観光地や食、まちの雰囲気など、香川にある魅力をどのように届ければ、県外の人に関心を持ってもらえるのか。高校生らしい率直な視点から、地域の発信について考えました。
 どの班にも共通していたのは、身近な生活の中で感じた「なんとかしたい」という思いです。大人が用意した課題ではなく、自分たちの目線で見つけた問いだからこそ、発表には自然な熱がありました。

「なぜやりたいのか」を伝えることの大切さ

 各班の発表に対し、百十四銀行の行員からは、地域ネットワークを生かした実例や、企画を進める上で大切にしたい視点が共有されました
「誰に届けるのか」「どのような行動につなげたいのか」「目的を見失っていないか」
 行員たちは、生徒のアイデアを、より実現に近づけるための問いを投げかけていきました。
 特に印象的だったのは、「アイデアの良し悪しだけではなく、なぜ自分がそれをやりたいのかが相手に伝わることが大事」という言葉です。
 地域課題に向き合うとき、立派な企画書や大きな仕組みだけが必要なのではありません。そこに、自分自身の実感や思いがあるかどうか。その思いが伝わるからこそ、人は共感し、協力し、次の行動へとつながっていきます。
 高校生たちは、行員との対話を通じて、自分たちのアイデアを社会に届けるために必要な視点を学んでいました。

高校生のリアルな声を、地域創生のヒントに

 意見交換会の後半には、2028年の百十四銀行創業150周年記念事業に向けて、銀行側が高校生の「リアルな声」を聞く時間も設けられました。
「大学は県外に出てみたいけれど、将来は香川に戻りたい」
「おしゃれなカフェが高松にポップアップ出店してくれたら行く」
「好きなアーティストが来るなら絶対参加する」
 生徒たちからは、率直で等身大の言葉が次々と出てきました。大人が想像する若者像ではなく、今を生きる高校生自身の声。その一つひとつを、真剣に受け止めていました。
 地域の未来を考えるうえで、若い世代の声は欠かせません。進学や就職で一度県外に出たいという思いも、香川に戻りたいという気持ちも、どちらも本音です。その揺れの中にこそ、これからの地域づくりのヒントがあります。

 生徒たちは、今回の意見交換をもとに、探究学習のアイデアをさらに具体化し、実行へと進んでいく予定です。百十四銀行も、今回集まった高校生の声を、今後の地域創生や記念事業に生かしていくといいます。
 高校生が地域の未来を本気で考え、銀行員がその声を真剣に受け取った今回の意見交換会。
 この場で交わされた言葉の一つひとつは、すぐに大きな成果として見えるものではないかもしれません。それでも、地域を思う気持ちが出会い、対話が生まれたことは、これからの香川をつくる小さな種になるはずです。