
三重県亀山市にある運送会社「カワキタエクスプレス」が、若手人材の定着率とユニークな採用戦略で注目を集めている。2025年4月6日放送の「Abema的ニュースショー」でも取り上げられ、社長自らがダンスするTikTok動画や、平均年齢29歳という驚異の若さが話題になった。
▼2025年4月6日放送アーカイブはこちら(Abemaビデオ)
https://abema.tv/video/episode/89-76_s50_p1350
離職率わずか5%。運送業界の常識を覆す採用と定着の工夫
カワキタエクスプレスは1989年に創業し、現在34人の社員と28台の真っ赤なトラックを保有。運送業の平均離職率が33%とされる中、同社はわずか5%という高定着率を誇る。
その背景には「未経験者歓迎」「免許取得支援」などの手厚いサポートに加え、「歩合制から月給制への転換」「育休取得支援」「女性向けコスメ手当」などの時代に即した待遇改革がある。
若手が集まる理由はSNS。TikTokで社長がダンス!

注目すべきは、社長自らが出演するTikTok求人動画だ。採用ページからInstagram、TikTokへと情報発信を広げ、「楽しそう」「かっこいい」という印象が若者を惹きつけている。関東や九州からの応募もあり、業界の求人難を突破するヒントになっている。
「ガラが悪い」というイメージを逆手に。“かっこいい運送業”へ
カワキタエクスプレスの赤いトラックは、どこを走っていても目立つ。でもそれは“カッコよく見せたいから”だけじゃなく、「運転マナーに気をつけよう」「人に見られていることを意識しよう」という思いが込められている。
川北辰美社長は、若いころに「運送業って、なんか怖いイメージがある」「運転も荒くてガラが悪そう」と感じた経験があり、それを“全部逆にしたら絶対おもしろくなる”と考えた。だからこそ、社内ルールもきちんと整えて、見た目も中身も“イマドキでちゃんとした運送会社”を目指してきた。赤いトラックと矢沢永吉風のロゴにも、そんな社長のこだわりが詰まっている。
一人ひとりの夢を後押しする職場環境
カワキタエクスプレスの社員の平均年齢は29歳。業界全体の平均と比べてとても若い。その理由は、若い人の挑戦をしっかり受け止めてくれる職場だから。
ある社員は、入社当初から「トレーラーに乗るのが夢」と語っていた。経験を積み、会社の信頼を得て、ついに2000万円を超える大型トレーラーに乗れるようになった。本人は「夢がかなって、もう辞めたくない」と語る。
若手でも希望や努力に応じて大きなチャンスをもらえる。そして、その頑張りをちゃんと見てくれる人がいる。そんな安心感があるから社員は長く働き続けられる。
【企業情報】
株式会社カワキタエクスプレス
所在地:三重県亀山市
創業:1989年
代表者:代表取締役 川北辰美
社員数:34名
保有車両:28台(全車赤)
HP:https://www.kawakita-exp.com/
SNS:TikTok/Instagram