株式会社中田商事

子育ても夢もあきらめない 女性が輝く運送会社・中田商事の挑戦

子育て運輸・運送

 運送業界と聞くと、「力仕事が多くて、男性が中心」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
 しかし、三重県伊賀市に本社を構える株式会社中田商事では、そのイメージをくつがえすような働き方が広がっています。
 会社では、「誰もが自分らしく働ける職場」を目指し、時代に合った制度やサポート体制をいち早く整えてきました。その結果、育児中の女性や夢を追う若者など、さまざまな立場の人たちが安心して働ける職場づくりが実現されています。

 職場では、社員どうしが声をかけ合い、助け合いながら仕事に取り組んでおり、初めて訪れた人でもすぐにわかるようなあたたかい空気に包まれていました。こうした姿勢が注目され、三重県からも優れた企業として表彰を受けています。

子育ても安心!働きやすさを支える工夫

 中田商事では、運送業界の常識にとらわれない働き方改革が進められています。
 印象的なのは、四日市営業所で所長を務める女性社員です。彼女は13年前、子育てをしながらパート事務員として入社し、地道な努力と信頼の積み重ねによって管理職へとキャリアアップを果たしました。
 現在は18名ほどのドライバーをまとめる立場にあり、その姿は、性別や家庭環境に関係なく働き続けられる職場づくりを実現しています。

 こうした柔軟な働き方を支えるために、制度面でもさまざまな改革が進められています。
 その一例が、ドライバーの給与体系にある。多くの運送会社では「走行距離」に応じて給料が決まるが、中田商事では「働いた時間」で支給される制度が導入されている。
 従来の走行距離制は、長時間労働や無理な運転につながるとの課題も指摘されてきた。**これに対し、時間制を採用することで、無理なく安全に働ける環境づくりを実現。**とくに子育て中の社員や、働き方に制限がある人にとっては、大きな安心材料となっている。

 また、企業内保育園の設置も、同社のユニークな取り組みのひとつだ。
 本社から4Kmのところに設置された保育施設は、社員の子どもだけでなく、地域の家庭にも開放されており、仕事と子育ての両立を支援すると同時に、地域全体の子育て環境にも貢献している。

 働き方の柔軟さと、家庭との両立を支える制度の両立。こうした姿勢からは、社員だけでなく、地域社会とのつながりを大切にする企業の姿が見えてくる。

夢と仕事、どちらも本気で!

 株式会社中田商事では、社員一人ひとりの生活スタイルや夢に寄り添う、柔軟な働き方の導入が進められている。その中でも特徴的なのが、サッカーチームとの両立支援だ。
 このチームは、サッカーを続けながら安定した仕事にも就きたいという社員の声をもとに立ち上げられた。現在では、選手として活動しながら会社に勤務するというスタイルが実現しており、「夢をあきらめずに働ける環境」が整えられている。
 また、トラックドライバーとサッカー審判を両立している社員や、倉庫業務と企業内保育園でのサポートを兼務する社員など、多様な働き方を実践する例も少なくない。社員の希望や得意分野に応じた仕事の割り振りがされている点は、注目に値する。

 こうした姿勢からは、「会社のために人が働く」のではなく、「人のために会社が働き方を設計する」という考え方が読み取れる。一人ひとりの人生に寄り添う柔軟な雇用スタイルは、今後の地域社会や業界にとっても働き方の可能性を広げていきそうだ。






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