
2025年9月6日(土)、大手前丸亀中学・高等学校にて文化祭&きさらぎ祭「大手前FES」が初めて開催されました。
今年のテーマは「教科書を閉じて!今だけ無敵!」。
その言葉通り、生徒たちが自ら考え、行動してつくりあげた文化祭は、例年とは一線を画す盛り上がりを見せました。
初の「大手前FES」、全校で挑んだ文化祭

これまで教員中心で行われていたホームカミングデーが、今年からは生徒主体の文化祭へと大きく舵を切りました。生徒が中心となり、中学生も協力して展示や運営を担当。学校全体で作り上げる「FES」という名にふさわしい行事となりました。
また、外部からキッチンカーを招いたことも新しい試みです。会場には在校生や保護者、卒業生、さらに入学予定の小中学生も訪れ、まさに世代を超えて交流できる一日となりました。
企画の数々と会場の熱気
「大手前FES」は、多彩な企画で訪れた人を楽しませました。






- 家庭科部の「冷やしマドレーヌ」は午前中に完売する人気ぶり。
- 学生団体「TSUNAGU」による展示「まちあかり」では、地域と連携した提灯アートが注目を集めました。
- 茶道クラブのお茶会では、「御菓子司 寳月堂」とコラボして生まれたオリジナル和菓子「カイノキ」を提供。学校のシンボルである楷の木をモチーフにした特別なお菓子が話題を呼びました。
- 新体育館「サルトホール」では、バンド演奏やピアノ演奏など一日中ライブが行われ、音楽の力で会場を包み込みました。
さらに、高校1年生が中心となって制作した「コーヒーカップ遊具」は、独学で設計から製作まで挑戦した大掛かりな企画。来場者を驚かせ、楽しませる力作となりました。
自主性を育む教育の場

「大手前FES」は単なる行事ではなく、教育の一環としての意味合いも大きいものでした。生徒たちが「やりたいこと」を実現するために計画を立て、仲間と協力し、当日を迎えるまでに多くの課題を解決してきました。
教員は最低限のサポートにとどめ、主体的に行動することを重視。こうした経験は「社会で生き抜く力」を養う貴重な機会となり、普段の勉強だけでは学べない、仲間と協働して物事を成し遂げる力を培う場となりました。
教員も感じた新しい学び
今回の取り組みを見守った教員たちにとっても、新たな気づきがありました。子どもたちは大人が思いつかないような発想や感性を持っており、それを信じて任せることで驚くべき成果を上げることができるという実感です。
「いつもなら教員がレールを敷くところを、今回は生徒が自分で考えて実行した。その自由な発想と実現力に驚かされた」と語ります。任せることの大切さ、一緒に考える時間の意義を改めて感じた時間となりました。

自分で考え、自分で行動する力へ
第1回「大手前FES」は、生徒たちの自主性と創造性を存分に発揮する場となりました。準備の過程で得た経験、仲間と協力して形にした達成感は、これからの人生において大きな糧となるはずです。
「教科書を閉じて!今だけ無敵!」というテーマのもと、挑戦と成長を遂げた生徒たち。香川県から未来へと羽ばたく若い力の姿が、この日の大手前FESには確かに刻まれていました。
第1回「大手前FES」の様子






(photo by 津村 晃央)