
保多織とパリへの挑戦
令和7年8月27日(水)、高松市役所にて、ブティックjuneのデザイナー吉原潤さんが大西秀人市長を表敬訪問しました。
今回の訪問は、10月にフランス・パリで開催されるファッションショー「Global Fashion Collective Paris」へ、香川県の伝統的工芸品である「保多織(ぼたおり)」を用いた衣装を出展することを報告するためのものです。
会見当日、吉原さん自身も保多織を使った衣装をまとい、これまでの取り組みや今後の展望を熱意をもって語りました。
吉原 潤さんの思いとブランド「ブティックjune」
吉原さんは香川県を拠点に、保多織を活用した独自のファッションブランド「ブティックjune」を展開しています。出発点となったのは、地元の素材と真剣に向き合いたいという思いでした。
「保多織は、使い方次第で無限の可能性を持つ素材です。現代的なデザインと掛け合わせることで、従来の印象を大きく変えることができます」と吉原さんは語ります。
墨汁染めによる独特の色合い、香川漆器を使ったボタン、折り紙をイメージしたポケットなど、細部にまで工夫を凝らすことで、海外の観客にも「日本らしさ」と「新しさ」を同時に届けます。
高松市長からの激励と期待

大西秀人市長は、「デザイン性を持たせることで、保多織は全く違った魅力を放つ。世界に通じる保多織にしてもらいたい」と激励しました。
さらに「香川の伝統が国際舞台に羽ばたくことは大変意義深い。保多織が、パリの地で新たな注目を浴びることを期待している」とコメントしました。
市長からの言葉は、吉原さんにとって大きな後押しとなり、海外挑戦への意欲をさらに高めるものとなりました。
世界に届けたい、日本の手仕事の魅力
吉原さんは「日本の手仕事は本当に素晴らしい。今回のパリコレクションでは“保多織”という名前を世界に広めたい」と意気込みを語ります。
近年、海外では日本文化やクラフトへの関心が高まっています。吉原さんの取り組みは、その流れを後押しし、香川の伝統工芸が国際的な評価を得るきっかけになるかもしれません。
保多織を通じて、香川県のものづくりの精神が世界とつながる——。
その第一歩が、いよいよパリの舞台で始まろうとしています。