
香川県琴平町で、商店街の再生や地域の魅力発信に取り組んでいるのが、株式会社地方創生に勤務する松田穂花さん(以下「松田さん」)。松田さんは神奈川県出身、社会人2年目という若さで、町の未来を担うプロジェクトに真剣に向き合っています。地域に根ざし、町や人の可能性を引き出す「地方創生」の理想を体現する松田さんに、移住への想いや、現在取り組んでいるプロジェクトについてお話を伺いました。
ご縁とともに琴平町へ──若き移住者の決断

松田さんが琴平町を訪れたのは、大学時代に参加したモニターツアーがきっかけでした。地域の風景や観光地だけでなく、「どんな人がどんな想いでまちをつくっているのか」に焦点を当てたそのツアーが、彼女の心に深く残りました。その後、観光・地域活性に関心を持ち続けながら就職活動を進める中で、偶然の再会が重なり、琴平町で働く道を選択。見知った人がいる土地であること、自分の目で地域の変化を見てきたことが、移住の大きな後押しになったと言います。「地方で働くことが、もっと身近な選択肢であってほしい」と語る松田さんは、今や琴平町における最年少の移住者モデルケースとして、若い世代の希望となっています。
空き店舗を宿と街の資源に──KOTO VEGASプロジェクト


松田さんが携わる代表的な取り組みの一つが、「KOTO VEGAS(コトベガス)」と呼ばれる再開発プロジェクトです。琴平町の新町商店街東端エリアに点在する空き家や空き店舗を、宿泊施設や飲食店、カフェなどに再生し、まち全体を「地域まるごとホテル」として機能させています。
現在は、「GOKAN KOTOHIRA」(宿泊施設)、「The TeaRoom KOTOHIRA」(日本茶カフェ)、「Bagel House KOTOHIRA」(ベーグルショップ)などを展開。既存の「琴平文具店」やクラフトビール醸造所「DONZO Brewing」とも連携しながら、まちの魅力を“体験として味わえる”空間づくりに取り組んでいます。
コンセプトは、「人が輝くまちをつくる」。未経験者の採用・育成にも積極的に取り組み、誰かの「やりたい」がまちの資源になる仕組みを育てています。
地域のコーディネーターとして──人と人をつなぐ力
地域活性に欠かせないのが「人づくり」です。株式会社地方創生では、地域の人事部を目指したHR(人材)事業を展開しています。
その代表的な取り組みが、香川県内での就業体験や関係人口の創出を目的とした「第2のふるさとプロジェクト」です。この事業では、観光庁から受託を受け、琴平町での地域との関わり方を提案。その成果が認められ、令和7年度の『観光白書』に先進事例として掲載されるに至りました。
こうした取り組みは、一時的な交流にとどまらず、「また来たい」「もう一度関わりたい」と思えるような、持続的な関係づくりを目指しています。現場では、学生や社会人に向けたモニターツアーや体験型プログラムの企画・運営を通じて、人と地域が互いに学び合い、成長できる場を創出しています。

暮らしの中にある豊かさ──若い世代へのメッセージ

琴平町は小さな町だからこそ、人と人がすぐにつながれる場所。イベントは一部の人だけでなく、町全体で支え合って実施されるのが常です。松田さんも、仕事だけでなく地域の活動にも積極的に参加し、地元の方との関係性を築いています。
「自分が何に豊かさを感じるかを考えた結果、この町に来ることを決めました。地方で働く選択肢があることを、もっと多くの若い人たちに知ってもらいたいんです」
松田さんの言葉には、地域とともに歩もうとする決意と、発信者としての強い自覚が込められていました。
神奈川県から移住した松田さんが、今では友人や家族を呼び寄せ、「香川の魅力」を伝える存在になっていることは、まさに“人が人を呼ぶ”地方創生の好循環を体現しています。
【株式会社地方創生は、新卒・第二新卒採用を常時受け付けています。】
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